引き金は否定言葉
- 3月4日
- 読了時間: 1分
更新日:3月26日
堰を切ったように
激しく声を上げた
あなたは言葉をもたない
まだ大人に満たない体で
全身でわたしへ訴える
声にならない声で

どこかの誰かが
放った言葉
そして呼び覚ました
叫び
叫び
叫ぶ
苦悶
悶絶
絶望
あなたは声を上げ
絶望を振りかざしながら
哀しみ
怒り
それらを衝撃へと
変換する
あなたが感じる絶望を
あなたが背負う矛盾を
わたしは
感じることができずに
立ち尽くす
うめき
苦しみ
叫び続ける
あなたの目の前で
わたしは
なんの役にも
立たず
ただただ
立ち尽くす
その苦悩は
その体で渦巻く
代われるわけもなく
理解に及ぶ
視座もなく
わたしはただ
そこにいる
わたしたちの未熟を
すべて見透かして
いるようで
恥辱を
拒絶しているようで
ちいさな者のように
わたしは何もできずにいた
あの刹那に
あなたが見たものは
人類が奥底へと葬った
感情の集合体かもしれない
わたしはいま
あの声を抱きしめる
叫び声を
いま抱きしめる


