

saoriwakabayashi
若林沙織 / wakaba* / 和香葉 / わかば
絵 デザイン アート
1978年 東京 都 狛江市出身
9歳でカメラ、12歳で絵画を開始。

在り方
それは意図的な選択か
目に、耳に、
膨大な情報が流れ込む現代
垂れ流される映像や音に
意図なく触れ
思考が誘導され
自ら行動を選んでいるようで
実は選ばされていることがある
価値観を外側にあわせ
途端に時間に囚われる
自らの心の在り方を、
選択の意思を忘れ
心が身体が訴える
そうなってはじめて
人は、違和感に気が付く
大人が逃避し
こどもが失望する社会では、
個性は打ち砕かれ、
才能は邪魔なものに変わる
心を手放し、
正解を他者に委ねるのは、
いつからか
わたし達が
同じに安心し
違いに反応するのはなぜか
その正しさの前提は、
どこからきたのか
わたしは思う
人間らしさとは
心を尊重し、知性で選択すること
違いがあって当たり前
弱さは強さを含み
影には光が宿る
他方や両極であったことは
もはや一度もない
違いが摩擦になる、ではなく
尊重こそが、調和を生む
人が目を覚ますには
痛みが引き金となる
強い痛みが合図の証
内側の光をみることで自分へ還る
創造で自らの中心へと還る
創造が 心を支え 軽くする
創造は本来
人間の自然な営みではないでしょうか
それは、ひとり静かに
内側で行われる慈しみの行いで
「思い描くこと」
創造は想像からはじまります
創造の時間は心を支える
強い意思を支える力になるのです
わたしの幼少期は、繊細で過敏で
葛藤の多いものでした
9歳頃に眠れずに、
深夜にひとりで泣いていた
あの途方もなく長い時間
創造に没入することで
空虚さはいつしか
自己調律へと変わっていました
今でも創造は
わたしを支えてくれる
大きな柱です
光の見つけ方
かつてのわたしのように、
ひとりで泣いている
小さな心たちへ
自分の手で、
光をみつけられるように
欠点は長所へ変われる
ことを知っていい
弱点は才能の片鱗だ
ということを感じていい
特性は輝く個性の原石だ
ということを理解していい
多くの光があなたの心に
みつかりますように


軌跡
9歳からカメラと創作活動に親しみ、
10歳で手芸を始める。
12歳で絵画制作を開始。
23歳、地球商会にて
商品デザイン、ファブリックデザインを経験。
30代、サンサンスポンジのロゴおよびサンセブンシリーズのパッケージデザインを担当。
33歳、東日本大震災を境に
福祉の世界へと関心を移し、
凸凹特性への理解に時間を費やす。
現在は、
創造家として表現を続けている。
出会いと反転
特性を抱える存在との出会い
2011年の東日本大震災の後、
命が終わる前にやり残したことが無いよう
ずっと関心があった福祉の場所へ身を投じました。
特性を抱える存在達がいる場所。
そこで彼らと出会い、
わたしの世界が色づき始めたのです。
彼らは、支援が必要な存在であると同時に、
わたしにとって多くのことを教えてくれる先生でした。
それまでの価値観すべてを反転させる
強烈な「個性の光」たち。
接点の "はじまり" はとても印象深く、
10年以上経った今でも、
昨日のことのように思います。
在ることで、他の介入を許す。
在ることで、支える存在を生む。
在ることで、学びを生む。
彼らにとって、生きることそのものが表現。
その命の在り方は、わたしには
どう見ても表現者そのものにみえたのです。
彼らには自己を生きるための
個性や特性が多く、
そして存在として強く見えました。
現代社会の仕組みはその特性に「障害」という
名前をつけました。
それは彼らを守る仕組みでもあり、
同時に支援される側という境界線をつくる
構造であると知りました。
わたしが触れたその世界には、
厳しい現実を内包しながら
木漏れ日のような
暖かな光が宿っているように
思えたのです。
約10年の関わりのなかで
彼らから
支える人々から
学んだ多くの体験は、
鮮やかで生き生きとした色でした。
あの色彩は、今もなお
わたしのなかで
輝き、息づいています。