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9歳の孤独

  • 4月8日
  • 読了時間: 2分

更新日:4月9日


【 わたしの記憶 】



9歳のころ


眠れずに深夜

涙が止まらなかった


ひとり

さみしくて


体の真ん中に

ぽっかりあいた

おおきな穴に


つめたい風が

通りすぎた


さむくて

つめたい


そんな風に

感じて心が

震えて涙する



帰りたい

そう思っていた


幼い頃

ずっと

感じていた


帰りたい



自分の家は

ここなのに


自分の家族は

ここに居るのに


自分だけは

ここに居ない



本当の居場所へ

帰りたい



あの頃を

振り返ると


とても気の毒で

居てもたっても

いられない


同じような

孤独を


さみしさを

抱える子が


これ以上

増えてほしくない


9歳の

わたしは

孤独に耐えかねて


感情の

吐き出しを

ひとり深夜に

行っていた


さみしく

孤独な時間


それから

眠れぬまま

時間を創造に変えた



母から

教わった

裁縫に没頭し


スケッチブックに

絵を描きながら


長い長い夜を


自分で

処理するしか

なかった


眠れない

夜はいつも


空虚さに

ひとりで

対峙していた


そんな幼少期だった



感じ切らなかった

感情は


ふと

堰を切ったように

やってくる


それは時を選ばない


こどもの癇癪は

溜め込んだ

感情の放出


こどもへ


感情の

感じ方を

教えたらいい


そう思う


つらいねと

共感されたい

わけじゃない


感情の処理を

知りたいんだ



けれど大人も

知らない


感情について

自分について


わたし達は

あまりにも

自身について無知だ



つらさや

さみしさ

苦しさを


吐き出して

はきだして

掃き出せば


たとえ

こどもでも


自己調整できる


その機能がある


感情を

感じきる際に


創造は

自己調整の

役割を果たす


創造で救われる

そう実感している


感情に飲み込まれる心が


創造によって

調整できることを

わたしは知っている







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© saori wakabayashi

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